目次
からす座とは?
からす座(Corvus)は、ギリシャ神話に登場する太陽神アポロンの使者であるカラスを象った星座です。
「うみへび座」の背中、「コップ座」の左隣に位置していて、四角い形をした特徴的な星の並びが目印です。
この星座には、銀色の羽を持った言葉を話すカラスにまつわる、哀しい神話が語り継がれています。
アポロンの使いだったカラスの物語
昔々、天に住む太陽神アポロンには、恋人コロニスがいました。
アポロンは言葉を話せる銀色のカラスに、コロニスの様子を見張らせていました。
ある日、カラスはアポロンにこう伝えます。
「コロニスは、他の男と浮気しています。」
怒り狂ったアポロンは、真実を確かめもせず、コロニスを手にかけてしまいます。
しかし後に、カラスの告げた話が嘘だったことが判明します。
激しい怒りと後悔に駆られたアポロンは、カラスに罰を与えました。
それは、美しい銀色の羽を真っ黒に染め、言葉を奪うというもの。
こうして、カラスは黒い鳥となり、二度と言葉を話せなくなったのです。
さらに、アポロンはからす座の隣にある「コップ座」に水をたたえさせ、
カラスがその水を飲もうとしても届かないようにしました。
これが、星座における「カラスが水に届かない」姿の由来です。
恒星アルゴラブ(Algorab)について
からす座の中で特に注目される恒星が「アルゴラブ(Algorab)」です。
天秤座13度27分に位置し、その名前はアラビア語で**「カラスの翼」**を意味します。
この星は、からす座の右の翼の位置にあたります。
また、「ベヘニアン恒星」としても知られ、特別な魔術的パワーを持つ恒星とされています。
アルゴラブの性質は、ポジティブ・ネガティブの両面を持ち合わせています。
アルゴラブが持つ象徴
出生図でアルゴラブが強く影響すると、次のような特徴が見られるとされます。
ポジティブ面
- ビジネス手腕
卓越した問題解決能力と粘り強さで成果を上げる。 - 例外的な手法
常識にとらわれず、新しいやり方で成功をつかむ。 - 人気
大胆で独自性のある行動が、多くの人の支持を得る。
ネガティブ面
- 破壊性・反発心
物事を壊したり、反抗的な態度を取ったりする傾向。 - 嘘や裏切り
ごまかしや不誠実さがトラブルを引き寄せる危険性。 - 悪夢・不吉な出来事
強い怒りや悪意を引き寄せる場合も。
特に、太陽や月と重なった場合には注意が必要です。
この配置では、予期せぬ事故や怪我などの凶意が強く出るとされています。
歴史上の例:フランツ・ヨーゼフ1世
オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世は、出生図でアルゴラブがアセンダント(AC)に重なっていました。
彼は生涯で多くの家族を失い、戦争で敗北を重ね、第一次世界大戦中に亡くなりました。
しかし、その温厚な人柄から帝国民に慕われ続けたといいます。
アルゴラブは、逆境を乗り越える力と、静かなる尊敬を集める力の両方を秘めている星なのです。
【まとめ】からす座とアルゴラブから学べること
項目 | 内容 |
---|---|
星座名 | からす座(Corvus) |
恒星 | アルゴラブ(Algorab) |
神話 | アポロンの使いだったカラスが嘘をつき、罰を受けた |
象徴 | ビジネス手腕・粘り強さ・破壊性・反発心・嘘・裏切り |
天体位置 | 天秤座13度27分付近 |
キーワード | 問題解決・例外的手法・怒り・悪夢・破壊・防御・裏切り |
からす座とアルゴラブは、
「巧妙さ」と「裏目に出る危険性」
「逆境を乗り越える力」と「破壊的な衝動」
という、光と影の両方を私たちに教えてくれる星です。
セッションでは、アルゴラブが持つ課題と可能性を読み解き、
クライアント自身の中にある「逆境を力に変える力」を引き出すサポートに活かしていきましょう。
コメント