いるか座-恒星(スアロキン)

助け合いと遊び心の象徴

いるか座の神話

いるか座は、古代ギリシャのたて琴の名手、アリオンにまつわる美しい神話に由来しています。
アリオンは音楽の才能に恵まれ、多くのコンクールで名を馳せた人物でした。ある時、コンクールで優勝した彼は、賞金を持ち帰ろうと船に乗りますが、乗組員たちに命を狙われてしまいます。

死を覚悟したアリオンは、最後に琴の演奏を願い出ます。その美しい旋律に海のイルカたちが引き寄せられ、海に飛び込んだアリオンを背に乗せて、故郷まで送り届けたのです。
この奇跡に感動したゼウス(または芸術の神アポロンとも伝わる)は、イルカたちの姿を空に上げ、星座としました。

この物語は「助け合い」や「音楽と芸術への愛」を象徴しています。

いるか座の特徴

いるか座は、わし座の隣に位置する小さな星座で、空に菱形を描くように並んだ四つの明るい星が特徴です。
天の北半球に属し、アラトスはこの領域を「水」と呼びました。
古代から変わらぬ姿を保つこの星座には、様々な文化で共通して遊び心や助け合いのテーマが見られます。

  • ギリシャ人にとって:聖なる魚
  • キリスト教徒にとって:初期キリスト教のシンボル「魚」
  • アラビア人にとって:砂漠を旅するラクダ(砂漠の船)

こうした文化的背景が示す通り、いるか座は単なる動物の星座ではなく、「助け合い」「生命の船」といった深い意味が込められています。

恒星スアロキン(Sualocin)

基本データ

  • 赤経:水瓶座17°22′
  • 等級:約3.8等級(肉眼で確認可能)
  • 星座内で最も明るい星(いるかの頭部に位置)

名前の由来

スアロキンという名は、19世紀にパレルモ天文台の台長ジュゼッペ・ピアッツィの助手
ニコロ・カチャトーレ(Nicolaus Cacciatore)の名前をラテン語化し、それを逆読みして付けられたものです。
この遊び心ある命名も、いるか座らしい「知的な遊び心」を象徴しています。

占星術的な意味

スアロキンは、出生図においてこの星と関連する惑星に、
生まれながらの才能や熟練した技術を与えるとされています。

ただし、非常に強い恒星ではないため、
本人のもつ他の素質や惑星配置をサポートする形で作用するのが特徴です。

この星に関連する資質:

  • 知的な遊び心
  • 専門的な技能・熟練
  • 好奇心旺盛で博識
  • 人の深層心理を感じ取る能力
  • 趣味を仕事に変える才能
  • 象徴を読み解く力、チャネリング、カウンセリング向き

特に、カウンセラー、チャネラー、占星術師など、
人の意識や無意識に深く関わる職業に適性をもたらします。

また、遊び心の強さが「何でも楽しむ力」になり、
結果として専門分野での成功につながることもあります。


まとめ|いるか座とスアロキンのエネルギー

いるか座とその中心となる恒星スアロキンは、
助け合い、遊び心、熟練、自由な精神
を象徴しています。

  • 誰かを助ける勇気
  • 音楽や芸術への愛
  • 知的な探究心と好奇心
  • 趣味を極め、人生の豊かさを広げる力

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