エリダヌス座-恒星(ザウラク/アルケナル)

エリダヌス座とは?

エリダヌス座は、ギリシャ神話に登場する「川の神エリダヌス」の名に由来する星座です。
オリオン座の足元から南へと長く伸び、天空に流れる大きな川を描いています。
その長さはなんと、天空で最も長い星座とされ、蛇行しながら約60度もの広がりを持っています。

この川には、神話の悲劇的なエピソードが語り継がれています。


【ギリシャ神話】

太陽神ヘリオスには、パエトンという人間の女性との間に生まれた息子がいました。
成長したパエトンは父ヘリオスに会うため長旅の末、太陽神殿にたどり着きます。

再会を喜んだヘリオスは「どんな願いも叶えてやろう」と約束。
パエトンは「太陽馬車を操りたい」と望みますが、それだけは危険すぎると断られます。
しかし、夜明け前、パエトンはこっそり馬車に乗り込み、天空へ駆け上がってしまいました。

ところが、太陽馬たちは主がヘリオスでないと知り、暴走。
空も地上も大火災となり、大混乱に陥ります。
見かねた大神ゼウスが雷で太陽馬車を破壊、パエトンは墜落し、エリダヌス川に落ちて命を落としました。

この悲劇の後、エリダヌス川は星座として天空にかけられたと伝えられています。


エリダヌス座に輝く恒星たち

エリダヌス座には、象徴的な恒星がいくつかあります。
恒星占星術では、これらの恒星がチャート上にあると、
その人の性格傾向や運命に独特な影響を与えると考えられています。

ここでは代表的な2つを紹介します。


1. 【ザウラク(Zaurak)】牡牛座23度52分

  • 特徴
    実利主義、生真面目、感受性豊か、悲観的、神経質、孤立、障害
  • 意味
    アラビア語で「ボート」という意味の名前を持つ赤色巨星。
    まるで大海原にたった一人漂っているかのような孤独感に襲われやすい傾向があります。 深刻に物事を受け止めやすく、抑うつ傾向に陥りやすいため、
    自分に過度なプレッシャーをかけないことが大切です。
    しかしこの星の影響をうまく活かせば、優れたインスピレーションを持つ作家や詩人として才能を開花させることもできます。
  • 惑星的性質
    → 土星の影響(2.94)
    → 制限・試練・孤独との向き合い

2. 【アルケナル(Achernar)】魚座15度18分

  • 特徴
    高い目標、正義感、楽観的、コミュニケーション力、流されやすい、現実逃避
  • 意味
    エリダヌス座で最も明るく、星座の河口を象徴する恒星
    全天で0等星にも数えられる、青白く輝く美しい星です。 この星は「危機」と強く結びつきますが、
    それは単に不幸に巻き込まれるという意味ではありません。
    むしろ、災害や突発的な危機に強くなり、乗り越えていく力を身につけることを求められるのです。 火事、洪水、社会的混乱など、急速な変化を経験しやすいですが、
    それを通じて人生の流れを刷新し、成長と変容を遂げる可能性を秘めています。
  • 惑星的性質
    → 木星の影響(0.46)
    → 成長・拡大・精神性

まとめ

✅ エリダヌス座は「流れ」「悲劇」「変容」の象徴。
✅ ザウラクは「孤独とインスピレーション」を司り、
✅ アルケナルは「危機と再生」を促す星。
✅ どちらも、深い魂の学びや成長に関係する恒星です。

これらの恒星が出生図にある人は、
「孤独」や「危機」というテーマに人生で直面することがあるかもしれません。
しかし、それを通して、誰にも真似できない独自の精神性や力を培うことができるのです。

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